菩提樹(ぼだいじゅ)

高月院のボダイジュ(菩提樹:シナノキ科の落葉高木)が花を咲かせてきました。一つの花の直径は
1センチ位で甘い香りがあり、ミツバチなどが吸蜜に訪れています。その昔、お釈迦様がこの木の下で座禅を組み、悟りを開いたとされ、ボダイジュは仏教三聖木の一つになっています。ただし、本来インドのボダイジュはクワ科の植物で寒さに弱いため、中国に布教された折に、葉が良く似たこの植物をボダイジュとして崇められたそうです。日本の寺院にも、この中国が原産のボダイジュが多く植えられているのはそのためでしょうね。高月院のボダイジュは、先代の住職であった石川御前が、中国の旅先から頂いたものを高月院の庭に植えられ、樹齢はまだ40~50年位で、樹高は4メートルほど。(滋賀県東近江市の百済寺(ひゃくさいじ)には織田信長の焼き討ちにも耐え残った千年菩提樹があります。推定樹齢千年、幹回り5メートル。)地味な花ですが、このボダイジュの下で本堂に向かって手を合わせれば、きっとご利益があることでしょう。花期は今月末から7月初旬までですが、今年は花の数が少ないのが残念です。

花言葉:夫婦愛